愛知県半田市では5年を経過して時効が成立しているにもかかわらず、時効中断が適法に行われていたとの見解で徴収を行ってきたが、税等の時効を中断するためには法に基づき誓約書を求めるか、差し押さえ手続きを行う必要があり、単に口頭での約束やメモ書き程度の誓約書では時効は中断せず、これらを根拠に5年以上経過した税金の徴収は違法となる事を指摘され、これまで徴収してきた市民税の返還を決めたというのである。
この件は今後税だけではなく水道料金などの公共料金にも波及しそうだが、これら債権に多額の滞納金を抱える志摩市にとっても頭の痛い話となろう。
前出の通り志摩市では平成17年度末で市税十数億円、水道料金には約4億円の滞納を抱えている、このうち適法に時効中断の手続きがなされている金額がどの位になるか定かではないが、今後税を始め公共料金の収納事務についての曖昧な処理は許されず、厳しい姿勢で臨まなければならなくなった事を半田市の事例は物語っているようだ。
又、御浜町の第三セクターの不動産取得税の延滞金に関し、三重県が分割納付を認めた行為を「差し押さえる物件があるにもかかわらず分割納付を認めた事は裁量権の逸脱にあたる」とし、違法判断を下した事例も同様に行政の徴収事務に厳しい枷をはめた事になった。
志摩市が今後の徴収事務にどのような改善策を講じるか監視の目が必要だが、先ず市に対して求めたい事は税等の滞納分を精査し時効にかかる債権がどの程度あるのか早急に洗い出す事から初めて貰いたい。その結果に基づき水道料金などの公共料金の時効にかかるものに関しては納入義務者の理解を求め納付を求めるべきだし、税に関しては間違っても時効成立の税を違法に徴収しない事だ。但し今後も行政の怠慢で時効による納税義務消滅が続発するようだと、真面目で善意の市民の納税意欲に水を差し、徴収率に悪影響を与える事を肝に銘じるべきであろう。


