昨年6月に建設着工された鳥羽志勢広域連合の「し尿処理場」は建設地の白木地区住民が根強い反対運動を続けているが、建設工事が進められる中にあっても沈静化の様相を見せようとしない。
去る2月5日「岩倉水源地と加茂川の自然環境を守る会」のメンバーらが決起集会を開くなど、この問題は施設の完成後もまだまだ尾を引きそうである。
新聞報道でご承知の事と思うが去る1月6日三重県志摩建設部は、この事業に付帯して処理廃水の放流管を国道167号線に埋設する必要があるなら道路占用の許可が必要になる事、許可の条件として占用のための客観的、合理的な理由と共に、地域住民の合意形成が必要である、今後許可申請されるならこれらの条件をクリアしてから申請するよう広域連合に通達した。
この事業では処理水を直接加茂川に放流せず、5キロにわたり放流管を加茂川沿いに埋設、5キロ下流から加茂川に放流すると言う計画になっている。
何故、加茂川の流域に建設する処理場が直接加茂川に放流出来ないのか?
その原因は建設反対運動の理由の一つでもある「岩倉水源地」つまり地域住民が飲料水として利用している上水道の水源が処理場の下流にあり、処理場から直接放流すると水源地を汚染する危険性があると言う事から、必ずしも違法行為とならない直接放流を、地域住民の合意形成のため敢えて避けた措置である、つまり放流管埋設工事の執行は事業全般の合意成立が前提条件での工事であり、今更何が地域合意の形成なのか奇異な感じは否めない。
工事中止の仮処分申請が反対住民から提起されているなど、この事業は必ずしも地域の合意形成がなされないと三重県当局が認識して今回の処置になったとするなら「地域の合意成立はなっている」とする広域連合の主張が正当なものかどうか、この際はっきり決着を着けるべきだし、又、この度の国道占用許可に当たり三重県当局が要求した「客観的且つ合理的」な理由についても、曖昧に処理せずキチンと整理すべきである。何故国道の占用が必要となるのか?、又この排水管埋設工事は「し尿処理」という迷惑施設に対する住民合意を得るための条件であり、合意形成がなされていない以上国道の占用許可条件を満たしていない、と言うなら3億円もの莫大な費用と沿線住民に多大の迷惑を掛ける事はない。つまり地域住民の合意形成をなおざりにして事業を強行するのであれば、直近放流が合法である以上処理場から直接加茂川に放流してこそ客観的に見ても合理的と言えるのではないか?。
今回県が、国道の占用許可申請に当たって地域の合意形成を求めた真意は何処にあるのか?又直接国道の設置者である国土交通省の見解は如何なものか?住民が国家権力に押しつぶされる事のないよう野呂昭彦三重県知事に強く望みたい。


