小泉首相の構造改革路線で好況事業は年々減らされ来年度の概算要求基準でも3%の削減でパイを求めて建設業者も生き残りを賭け低価格競争を激化、入札価格を抑えようとする余り手抜き工事の横行や施工能力のない業者の受注、建設業者は採算性重視から建設費削減の圧力を設計事務所などに圧力を掛け表面化したのが、耐震強度の偽造であった。
小泉首相が就任した2001年の参院選で全国建設協会などの建設関係団体が推薦する自民党公認候補の獲得票数は27万8521票も3年後の04年には25万3738票に落とし来年の参院選では更に票は減ると危機感を抱いた自民党は公共事業の無理な低価格落札による手抜き工事を防ぐとして「公共事業低価格落札緊急対策委員会」(仮称)の設置する方針を固めたが、これも目に見えた来年の参院選対策に他ならない。又、国土交通省は公共事業の一般競争入札に損害保険会社などが建設会社の経営内容などを審査、工事の完成までを保証する「入札ポンド制度」を導入することも決めた。
ポンド制度とは保険会社が入札に参加する会社からの申請を受け建設会社の財務内容などをチェックして工事が完成させられるか否かを判断して出来ると判断すれば、保証書を発行する。保証した建設会社が途中で倒産して工事が中断された場合には保険会社が、責任を負う制度で保証料は入札価格の5%を納めなければならない。
この制度は東北・近畿地方整備局が十月以降から実施し、国土交通省は、この制度は談合防止策として一般競争入札を普及させるのが狙いで来年以降は各地方の整備局や他省庁、自治体にも導入するよう促す方針である。
公共事業のパイは削減される中で建設会社の受注合戦も激しさを増し低価格落札から採算性の無視は企業の経営体質を弱め経営の血液は資金だが今では、生殺与奪の剣は金融機関と言われ企業の継続?倒産?の鍵を握ってきたが少なくなった公共事業の奪い合いから叩き合いは繰り返られ時代の幕開けとなろう。今年一月、制裁強化の改正独占禁止法が施工されるのを機に大手ゼネコン四社は昨年十二月に「談合決別」を申し合わせたが、昨今だけでも福島県でゼネコンの談合に影響力を駆使した佐藤知事の実弟の逮捕、大阪地検は和歌山県のトンネル工事で県のNO3の出納長の官製談合に関与したと逮捕され県に影響力のあるゴルフ場経営会社の元代表に受注したハザマが5900万円、東急建設は6000万円を提供した事からも公共事業の甘味は察せられる。
名古屋地検も名古屋市発注の水道工事の談合を調査中だが大手ゼネコンの「談合決別」の申し合わせから以前の談合情報は検察庁に寄せられたのは皮肉であろう。談合決別宣言から自由競争が進み落札率は低下したが、国土交通省は極端な低い落札は下請けへの、しわ寄せを危惧している。
建設業界は90年代の不況でも企業の数は増え続け60万社も今年の三月までに六万社が淘汰され、自民党建設族は来年の参院選を控え「景気対策から公共事業を増やせ」と建設業界に秋波を送るが弱体した体質の回復は難しそうだ。


