数年来、燻り続けた福島県発注工事を巡る談合事件は知事の弟や元県土木部長の逮捕で観念した佐藤栄佐久知事は九月二十七日、記者会見で「自らの手で終止符を打つ決意をした」と辞職表明した。
談合疑惑は常に流れいつ捜査の手が伸びるのか関心をもたれたが一向に捜査開始も始らず苛立ちは消えなかったが、七月に入って三重県桑名市の中堅ゼネコン「水谷建設」の脱税事件を発端から粘り強い聴取の結果、知事の支援者であった空調設備管理会社社長・辻政雄被告が談合の仕切り役と逮捕してから芋づる式の逮捕となった。
「私自身は身ぎれいにして、県民の信頼を裏切らないようにやってきた」と「クリーン」「清潔」を繰り返し叫んでいたが側近の汚れを関知しなかったのであろうか?
佐藤前知事にすれば辻被告や実弟、元県土木部長らは虎の威を借りる輩であったのか?そして虎の威を借りた狐達に「裸の王様」にされ無念の退陣である。狡知に長けた者共は県知事が持つ絶大な権限を利用して、濡れ手に粟の掴み取りであったが、本当に佐藤栄佐久知事は知らなかったのであろうか?の疑問は消えない。
知事側近者は知事という権力者を嵩に狐を演じたのであろうか。虎に捕まった狐は虎に私は獣の長であると申して嘘だと思うなら私の後に付いて来なさいと言われた虎は、狐の後に付いてゆくと出会う動物は我先に逃げる様に納得した逸話ではないが、狐は怖くはないが、後ろに控える虎を怖がって逃げたように県内の建設業界も狐に金品持参して実弟や辻被告詣してまで機嫌取りが暴露された。
地元の業者を優先させる「地産地消」の看板を掲げ親族や有力後援会幹部らは、知事の威を借りて福島県が発注する際、経営規模や実績を基に入札への参加業者を選べる「指名競争入札」の談合システムを作り上げた。
佐藤知事としては同義的、政治責任は免れないと判断からの引責辞任だが元土木部長の逮捕から巧妙な官製談合の図式は浮かび上がり、この事件の発覚の基をたぐれば七月五日の北朝鮮のテポドン発射のショック冷め止まぬ二日後、水谷建設の経理担当者の逮捕、これ以上逃げ切れないと観念した水谷会長も海外から帰国、脱税容疑で逮捕され「知事の裏の秘書」と言われた整備会社社長の辻政雄被告の存在を割り出し佐藤知事の実弟で縫製会社社長の祐二容疑者を逮捕へと芋づる式であった。
今後の成行きで注目されるのは「実弟が県内の談合を仕切った事実を知事が、どこまで認識していたのか?」ではないか。「常々,李下(りか)に冠を正さずと言ってきた。この際,道義的責任を取る)と佐藤知事は辞職したが「弟は一切県政にタッチしていない」と弁明するが事実だろうか?の疑問を抱く国民は多い。
佐藤知事は現在五期、十八年の長期政権を築いてきたが、改めて知事の多選問題に火を注ぎ、今後の焦点は前知事の実弟である祐二容疑者の供述に集まり、兄の前知事を守る?吐くのか?注目される。
知事を監視すべき県議会も長い間、不正を見抜けなかった無能さの浮き彫りに県民の政治不信を招いた責任も重いが鈍感な奴には通じない?


