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2006年11月11日

小泉改革後遺症に悩む業界の支援の動き鈍く 自民・危機感の参院選

 平成の革命児を自負した小泉首相は後続を愛弟子安倍晋三首相に委ねて去った。

 小泉前首相は党内では変人扱いの感もあったが、国民の渇望の嗅覚は鋭く敵は幾万ありとても我は信じる道を行く革命の大義を掲げ「自民党を、ぶっ潰す」と党員・党友を惹きつけ総理総裁となり、国民は難敵に立向かう小泉首相に喝采を送り郵政民営化法案の賛否を問う衆院選で小泉劇場に酔いしれた国民は昨夏の衆院選で大勝させ大統領の権限を与えた。

 小泉の蛮勇に党内は「物言えば唇寒し」と萎縮させた。七月二十一日、福田元官房長官の総裁選不出馬で安倍の勝利は既定の事実となり、党内は我も我もと勝ち馬に乗らせてくださいと、へりくだり自民党総裁選は始る前からコールドゲーム前提の消化試合を見せられては国民の歓心の薄れるのも当然であった。

安倍祝勝ムードも来年の夏の参院選を視野に入れれば悲観的なムードは流れている。これまでの参院選で自民党を支えてきた主な支持母体といえば全国建設業協会、日本医師会、特定郵便局長OBの「大樹」日本遺族会、全国農政連、日本歯科医師連盟、軍恩、日本看護連盟、全国土地改良政治連盟、日本薬剤師連盟ら名を連ねるが何れも小泉内閣の五年間で組織はズタズタに裂かれ政治への意欲を失わせている。

 これまで田中角栄を源流とした津島派に脈々と培ってきた資金源であった建設業界も「公共事業削減」から青息吐息で「これだけ業界を苦しめながら票を出せ」もないであろうとの思いも強い。

 この集票力を見越して岩井国臣参院議員は早々に引退声明を出して政界から身を引く。二十六年前、建設業界の推挙した井上孝元国土庁長官は約96万票獲得も二年前の参院選では25万票まで落ち込んだ。

 特定郵便局長OBの「大樹」も昨年の郵政民営化法案で屈辱的な扱いをされながら、安倍新首相は参院選勝利のためには、恩讐を越えての修復を狙うが「大樹」は白紙の状態は続いている。

医師会も診療報酬改定で医療費も過去最大引き下げられ、小泉首相と距離を置く前会長に反発、四月の会長選挙で政府との蜜月を狙う反主流から、対抗馬を出され敗北の遺恨から現会長らが、武見参院議員を推薦するが医師会は分裂選挙で票の出方も疑問視される。

来年の参院選の改選数は121議席、選挙区73・非例代表48である。選挙区の自民党候補は自分の勝利を優先させ比例代表は、公明党をと叫ぶ候補は多いから比例代表では、民主党は自民党を抑える可能性も高く複数区では自民、民主党は互角の勝負を挑み勝敗の決着は29の一人区だ。

これまで自民党を支持してきた業界といえば建設業界であったが小泉内閣の交付金の削減から公共事業は削減され、今までのように手弁当の応援は無理である。何も建設業界ばかりではなく「自民党を、ぶっ潰す」と勇ましい小泉首相に組織を崩壊させられた怨念は早々には消えないだろう。そうした諸々の分析からして来年の参院選の自民党は苦しいであろうと早くも自民敗北の声も出てきた。

この参院選で敗れたら安倍内閣の求心力は衰え短命に終るから巻き返しは見物である。

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