週刊文春の七月十三日・二十日号の「学校崩壊・教師1000人アンケート」の記事には暗澹たる思いにさせられる。
前篇として「子供の言いなりサイテーな親たち」と題して幼稚園・保育園から、国公私立の小中高校,塾まで全国の現役教師から募った「これまでに接した最低最悪の親」のアンケートの千人の教師からの回答が寄せられているが唖然とさせられる。
その中の幾つかを抜粋させてもらう。
1、同級生に暴力をふるった生徒を謝りに行かせようとしたら、父親が『謝ってもむこうがゴチャゴチャ言うようなら、これで叩き切ってこい』と日本刀を手渡したので必死で止めたことがある」(岡山県)
2、校長室に怒鳴りこんできて『息子がこんな成績のはずはない』とまくし立て,教科担当がいくら説明しても納得しないバカ親父の職業は大学教授」(千葉県の公立中)
3、修学旅行についてきてきた親。旅行会社に頼み、同じ旅館に泊まった親。
4、校長室に子供の喫煙場所を用意してほしい、と要求した親は現役PTA会長。(岡山県)
5、停学明けの日、禁止されている携帯電話を授業中に使っていたので取り上げてそのままにしていたところ、一ヶ月後に親が『基本料金はどちらが払うのか?』と言ってきた。携帯もろとも子供を引き取ってもらいたい、と心の底から思った」(山口県・公立高)
6、無断早退をする生徒の家庭に連絡を入れたところ、『高校生なんだから自分の判断で帰ったわけで、いちいち家に連絡するな』と言われた。その後、欠課時数超過で進級が危ぶまれた時、『なぜ連絡をくれなかったのか』と言われ、もめた」(茨城県)
7、「喫煙で保護者を呼び出したところ、『家で吸わせているので、いいじゃないか』と開き直られた」(福岡県)
8「万引きをして捕まった生徒の事後指導で『盗まれるような陳列の仕方をしている店も、わるいのではないですか』と意見された」(兵庫県・公立小)
千人の教師の極論的に判断すれば「自分の子供の言分だけ信じて教師の言分は全く信用しない」
こんな教師の親批判に負けてはいないと親たちも反論に出た。
「上の子が小二のときの担任は中年の女性だったけど、宿題の点検もせず、結局子供は宿題をしなくなった。懇談会でそのことを訴えると『私も忙しいから全員の宿題なんか見られないんです』と逆ギレ。個人懇談のとき、成績に不審を感じた私が『こんなに悪かったんですか?』と質問したら『別の生徒の成績表でした』だと」(大阪)
「新年度早々の保護者会で『最近の親はすぐに担任の家に電話をかけられるようですが、私も人間ですから夜には寝ます。常識の範囲内で電話をかけてください』と言われた。ある日、子供がいじめられていると聞き、夜九時に担任に電話すると、
お子さんが出られて『酒を飲んでもう寝ました。酔っ払っているので、起きないと思います』と言われて呆れてしまった。翌朝、学校に電話すると、担任は遅れてくるといわれた。二日酔いだったらしい」(東京)
次いで教師の学力のないことが問題だ。
「中学で『雑巾』を読めない先生」(東京)注・読み方「ぞうきん」
「中学校の国語の先生が、体育に「たいく」とふりがなを」(北海道)。「子供が二年生だったとき、九九の問題を子供に出すが、先生は答を電卓で計算していた」(愛知)
進路指導を巡って「中学の担任は進路相談で『学校より塾の方が確かだから、よく相談してください』無責任な先生でした」(東京)
「希望高校名を見て、『バカが行く学校じゃん』と言い放った」(愛知)
「上の子の三年前の担任は、銀行のATMに置き忘れた八万円をネコババして、捕まった」(東京)
「中学校の先生が授業中に猛スピード運転を自慢し、子供から『そんな話は聞きたくもない』と注意された」
親たちは先生に学力や指導力を身に付け威厳を保ち、立派な教育を求めるが、無理な話で親の言分や教師の言分を読めば読むほど「家庭崩壊」「学校崩壊」は自然の理かも知れないと索漠な思いにさせられる。


