昨秋の衆院選ではマナジリを立て郵政民営化法案に反対した造反議員を公認から外し刺客を送り、徹底的な攻撃で壊滅に追い込み自民党圧勝で意気盛んな頃と比較して、順風満帆の小泉首相にも四月に入り風向きに変化が見られてきた。
偽メール事件で民主党は国民から、失望感を買い衆院千葉七区の補選で自民党圧勝の予想も前原代表辞任、小沢一郎代表と交代、民主党への期待から支持率を盛り返し千葉補選で接戦を制し、潮目が変わり始め五月十日「時世が人を呼ぶ」と三度総裁選に挑み失敗した三木赳夫首相の例えを引き「三木は三回やって四回目で当選したんだ」と小泉首相を激励、首相になってからも師匠と仰ぎ政界の指南役であった松野頼三氏が、逝去。小泉首相も「私にとって政治の表裏を知り尽くしたお師匠さんでした。政局の節目、節目に自らの体験から的確な助言を頂き余人をもって代えがたき政治の指南役であった」と弔辞を読み肩を落とせば五月七日の小沢代表との党首討論で馬脚を現した。
小沢代表は「教育の責任はどこにあるのか?」と行政、制度論としての責任の所在を質したのに対して小泉首相は「責任は親にある」と的を外れた答弁に小沢代表は「彼は教育基本法改正案を全く読んでいないのではないか」と呆れた。
あれほど執念を燃やし郵政民営化法案でさえ「そんなもの全部読めるわけないじゃないか。だいたい政治家でそんなもん全部読んでいる人なんかいませんよ」と息巻き無責任極まりない。
そんな郵政民営化法案を「官?民?」の二者択一のワンフレーズで国民に訴え、小泉に大勝を与えたが、国民は増税と言うムチが待つのを承知で小泉首相を勝たせ苦しむのも自業自得であろう。
小泉首相の「燃え尽き症候群」の感じが明らかにされたのは、小泉首相が最重要課題と位置づけた行政改革推進法が成立した直後から顕著になった。
今国会の会期末を控え政府提出の法案90本のうち成立させた法案は90%を超えるが
☆教育基本法改正☆組織犯罪処罰法改正案☆医療制度改革関連法案☆社会保険庁改革関連法案☆防衛庁「省」昇格法案☆国民投票法案☆少年法改正案☆国民年金法改正案など、めじろ押しなのに国会の会期延長を認めず、継続審議として難題をポスト小泉内閣に先送りを決め込んだ。
政府が法案を成立させたいと会期の延長を申し出るが、普通なのに今度の場合は、逆で議会である立法府の権限に属する会期の問題に行政府の長である小泉首相が、会期の延長を認めない不満は党内に苛立ち、国会の延長を求める国対委員会や青木参院議員会長、片山参院自民党幹事長に小泉首相のいつもの如く「状況は変わった」と、どのように状況は代わったのかの説明責任を果たさず「会期を延長しない」の一言で重要法案は次期政権に先送りの国会も終れば小泉首相の求心力の衰えは否めないが、総理になれない男が総理となり、角福戦争の敗北の怨念から、憎むべき旧田中派の流れを汲む竹下―小渕―橋本派の米びつに手を突っ込み道路公団、郵政で旧田中軍団の資金源を崩壊させ我、事なれし?と宿敵を倒した達成感による緊迫感の開放から「燃え尽き症候群」の傾向を早めたのであろうか?
権力の座を求め三度目の挑戦で宿願を果した小泉首相のデビューは華々しく長岡藩が米百俵を教育に費やした逸話を取り上げ「痛みに耐えて明日を良くする」と教育に力点?かと期待したが、尻切れトンボであった。
改革なくして成長なしだと「民間で出来ることは民間に」と郵政民営化法案に反対した国会議員を次々と放逐するまでは、血色もよく闘志満々の素振りも顔色にも疲労感を滲ませ精彩は失われた。
昨秋の衆院選の圧勝から昨今の小泉首相の振り返る時、簡単なフレーズに惑わされ自民党に絶大な権限を与えたが、国会を閉幕し難問題は、我関せずとポスト小泉に背負わせるのは無責任極まりないが、小泉去った後には国民への負担増ばかりで、ホゾを噛むのは小泉首相に強権を与えた国民に降りかかってくるのも自業自得であろう?。
サプライズの好きな小泉首相は次に狙うサプライズは?


