小泉内閣発足以来の課題は銀行の不良債権比率を、圧縮するために「金融再生プログラム」を策定し、公的資金をメガバンクに投入する一方で不良債権処理に備え、巨額の引当金を積ませた結果、今年三月期の決算で大手銀行は3兆1000億円の荒稼ぎでバブル期を抜き過去最高の利益を出した。
三菱UFJの連結最終利益は、約1兆2000億円とトヨタと比肩する利益を生み出し銀行の不良債権処理は終了したと判断しているが、本当に銀行の不良債権処理は終了したのであろうか?
注目されたのは六月一日の参院財政金融委員会で民主党の峰崎直樹議員は大分県に本拠を置く豊和銀行の決算に粉飾はあるのではないかと指摘した。
豊和銀行は財務内容の劣悪から、公的資金を受けているが、自己資本比率が4%以上必要なのに2・9%しかない事が判明、この自己資本比率でさえ「お化粧決算」だというのである。
峰崎議員は利益22億円だが、貸付金約5、000億円落ちるが、その中味を質したのに対し佐藤隆文金融庁監督局長は「優良な債権である住宅ローン債権の譲渡で特別利益を計上した」と答弁、豊和銀行の貯金量は5、200億円で利息を稼ぎ出す4,960億円の優良貸出し債権を売却して22億円の特別利益を無理やり出し自己資金比率は守れたが利益を生み出す収益源を失った。
豊和銀行の抱える問題は他の地銀と似たり寄ったりで不動産、建設、流通が主な融資先である。
バブルが弾け不動産や建設業界は、公共事業の年々の減少、下げ止まりが効かない地価の暴落で資金の回収は侭ならないのに政府の助力で不良債権処理したメガバンクが、地銀より安い金利で地銀の優良企業を奪うことすら予想される。
その上に地銀の多くは国債などの債権を抱え、ゼロ金利が解消すれば、より経営は苦しくなるだろう。志摩市でも建設業界の生殺与奪の剣を握っているのは銀行だと言われる中で大分県の豊和銀行の行方は注目である。


