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2006年05月25日

志摩病院の産婦人科医 十一月から非常勤医師 志摩市民は存続希望も

 厚生労働省の調査による一昨年の医療機関に勤務する産婦人科医は約1万1300人で十年間で約1060人も減っている。

 少子化傾向に歯止めは掛からなく、将来の病院経営の不安に加え昼夜を問わない勤務による加重労働に出産時の不始末や誤診などから慰謝料や訴訟問題も多発、産婦人科医を敬遠され希望する医師の減少もある。

 志摩市の県立志摩病院からも産婦人科の撤退から、志摩市地域の基幹的な病院から産婦人科は消える?と不安を抱える。

 過疎化の進む三重県南勢地域で産婦人科問題が、クローズアップされたのは、昨年六月、紀州地方の尾鷲市立尾鷲総合病院で三重大学から、派遣されていた産婦人科医を引き上げたことから、地元でお産が、出来ないと大騒ぎを起こし六万人にも及ぶ署名運動から、尾鷲市では津市で産婦人科の開業医を尾鷲市に招くことを決め、年間報酬額は5,520万円と驚く高額も市民から「市民の為にやむを得ない」と批判らしい批判は出なかった。

 今までは、地域の公共病院の医師の確保は各大学病院から、医師の派遣で維持出来たが新人医師に幅広い診療能力をと一昨年から臨床研修を必修化を図ったことから、大学医局に二年間、新人の研修医が入らなくなり,人手不足に陥った大学医局は、派遣していた各地の関連病院から医師を引上げる手段を取ったために辺地の病院では医師不足を招く結果となった。

 これまで志摩病院二人、伊勢市の日赤病院に六人の産婦人科医が三重大学から派遣されていたが、一昨年に導入された卒業後臨床研修制度によって医学部卒業生は、交通の便利な都市部の病院を希望し地方の産婦人科医は勤務過剰で敬遠され一昨年には、七十一人いた産婦人科医は今年の四月には十七人も減っている。

 二つの病院に医師を派遣している三重大学医学部や関係機関者でつくる「県産婦人科医医療再生検討委員会」は二月に「分べん施設の集約化」の方針を打ち出し、伊勢志摩地域への派遣医師を二人減らし六人にすると両病院に通達、日赤病院側は六人の派遣を要望、志摩地域にも分べんが出来る病院の必要性を訴え調整は難航、志摩病院側の主張は、退けられる可能性は高いだけに志摩市民の取分け産婦を抱える家族らには深刻な問題となっていた。

 国は少ない医師では医療の安全や労働環境に良くないと医師の集約化を進めれば、医局の医師の引揚げによる医師の集約化で被害を被るのは、医師に見放された地方に住む人々である。

 志摩病院から、分べん施設が、消えたら志摩市の先端である御座、越賀地区の産婦は大変である。
阿児町の志摩病院なら陣痛が、始っても四十五分ぐらいで辿り着くが、伊勢市の日赤病院なら一時間半ぐらいの時間が、掛かるだけに地域住民にとっては死活問題となる。

 産婦人科医を派遣する三重大学では、伊勢志摩地域を一つの区域との判断から、日赤病院を伊勢志摩地域の基幹病院の認識だが、この地域を同一に見る事自体が間違っているのではないだろうか?

 これでは、志摩市在住の妊婦は、志摩市で産まずに伊勢市で産めとの決め付けで、妊婦と産まれる子への命の保証に対する差別ではないか?と志摩市民は志摩病院の産婦人科の存続を望んでいる。
 三重大学や関係機関は、病院間の集約化の促進と説明するが、地域格差であり、医療の平等性に欠ける処置ではないか。

 志摩市で、生まれる出産は約400人で志摩病院での出産は約三割程度で殆ど市外の産婦人科医で出産している状況の反動が、今回の志摩病院から、産婦人科医の派遣の中止の裏側に隠されているだろうが、志摩市の地域事情を配慮した処置は必要ではないか。

 志摩市でも四月七日付で三重大学へ「安心して出産が出来る環境の維持が必要だ」と産婦人科医の確保を求める要望書を提出、志摩病院の存続を訴え陳情したが、三重大学医学部から志摩病院へ六月末までは、現状のままで行くが、七月~十月は日赤病院に六人の医師を集約して、うち二人を志摩病院に常勤で派遣するが、十一月以降は週2~3回の減らし婦人科の外来診察を行うと言うが、新しい妊婦の受入れは無理であろう。

奥志摩タイムス02

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