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2006年02月20日

皇室典範改正案見送り 小泉首相の野心打砕く 紀子さま第三子ご懐妊

 昨秋の衆院選で圧勝意気挙がる小泉首相だが選挙後二ヶ月経過する頃から潮目が変り始めて来た。

 耐震強度偽装事件で幕が開き、ライブドアグループの証券取引法違反で武部幹事長や竹中総務相まで選挙区入りして、応援した堀江社長の逮捕、米国産牛肉問題の三点セットに加え、防衛庁の談合事件まで持ち上がり、閣僚も苦しい答弁を繰り広げ、最後は開き直りで逃げ切りを図る小泉首相は今国会で「皇室典範」の改正を「郵政よりも簡単な問題だ」とうそぶいた。

 「皇室典範」とは広辞苑によれば、皇位継承・皇族・摂政・皇室会議その他の皇室に関係のある事項を規定する法律とある。

 現行の皇室典範では皇位継承権は「男系の男子」だが、皇室典範の規定通りなら、天皇になる人が居なくなると危惧する小泉首相は「将来にわたって安定的な皇位継承のあり方」を私的諮問機関である「皇室典範に関する有識者会議」に検討を指示、昨年十一月皇室典範を改正し「女性天皇と女系天皇を容認する」との報告書に添って、改正案を今国会に提出する構えを打ち出し皇室典範が、改正されれば、皇位継承順位は一位には当然、皇太子さま、二位は長女の愛子様、三位が秋篠宮さま、四位には秋篠宮ご夫婦の長女真子さま、五位には二女佳子さまで第三子は男女であれ六位であるが、現行のままなら、一気に三位に繰り上がる。

 二月七日の衆院予算委員会で岡田克也前民主党代表が、質問に立ち「皇室典範」に関し「女系を認めることには一部で強い異論がある。今国会の成立は急ぎ過ぎではないか」と質している時、秘書官が、小泉首相に秋篠宮さまに第三子ご懐妊のメモを渡し報告したが「天皇制が今後も安定的に継承されるためには、女性天皇,女系天皇を認めたほうが良い。今国会中に成立するよう努力したい」と皇室典範改正に強い意気込みを示した。

 皇室典範改正の賛否が渦巻く中での秋篠宮妃紀子さまの第三子のご懐妊である。

 仮に第三子が男子であれば、皇位継承順位は一位には皇太子さま、二位には秋篠宮さまとなり、第三子が男子があれば第三位へと変わってゆく。

 皇室典範の改正論が浮上した背景には秋篠宮さまが、誕生して以来、40年以上も男子の皇族は生まれなく皇位を男系男子にだけ認めている現行では、いずれ皇位継承者がいなくなる危機感があり、平成十五年十二月、当時の湯浅利夫・宮内庁長官は定例記者会見で「秋篠宮さまのお考えはあると思うが、皇室の繁栄を考えると三人目を強く希望したい」と述べられ、三番目は男子の誕生を望まれるような発言は、宮内庁長官の本音が滲み出た発言であった。

 秋篠宮妃紀子さま、第三子ご懐妊の報に皇室典範改正に慎重派反対派は勢いづき、第二の郵政に次ぐ政局への発展かと思われたが潮目は、着実に変り始めてきた。

 2,665年の伝統ある世界最古と言われる万世一系の男系を守るのか?それを打ち破り女系天皇を認めるのか激しい論争が始まってくる。

 小泉内閣でポスト小泉の候補の一人に挙げられる小泉イエスマン麻生太郎外務大臣や谷垣禎一財務相、中馬弘毅行革担当相、杉浦正健法相など消極論であり、参院でも青木幹雄参院議員会長、片山虎之助参院議員幹事長も慎重論である。

 二月九日、かつての盟友だが今では、冷飯を食わされ反小泉姿勢を打ち出している山崎拓前副総裁と会談、皇室典範は全会一致か、それに近い状態で成立させる必要があり、改正案を国会に提出したら成立させる必要があり、継続審議は避けるべしとの認識で合意したことから「皇室典範」改正案の今国会提出を断念した。

 昨秋の衆院選で圧勝し独裁者小泉首相の威光に陰りが見えた瞬間であった。

 山崎前副総裁との会談の際、自民党執行部の対応に「みんな面従腹背(めんじゅうふくはい)だ」と不満を漏らしたという。(注・面従複背とは表面は服従するように見せかけて内心では反抗すること)皇室典範を提出するば、俺に逆らう奴は居ない正面突破だの傲慢さを打砕いたのは紀子さまの第三子ご懐妊の朗報であり、小泉首相の運も尽きる兆候かも知れない。

 昨年の衆院選で小泉チルドレンと呼ばれ小泉人気で当選してきた八十三人の三分の一以上の三十四人が「皇室典範」改正の慎重を求める署名したことから小泉死体内閣への坂道の感じをの印象で、小泉首相にすれば、三十四人のチルドレンの署名は想定外の出来事で「誰のお陰で国会議員になれたんだ。この恩知らずめ」と切歯扼腕の思いであろうか?

 今回の皇室典範改正案提出への断念は、安倍晋三官房長官主導で決着を見せたが、執念深い小泉首相との確執の始まりであろう。

 皇室典範改正案の今国会提出を断念した二月十日、福岡県の太宰府天満宮の巫女ら「梅の使節」の表敬を受け贈られた紅白の梅の盆栽の観賞後、「梅咲けど 鶯(うぐいす)鳴けども ひとりかな」と小林一茶が、父親を亡くした寂しさを詠んだ句を引き合いに、落目を肌で感じながら?権力者が、潜める孤独さを漏らしていた。

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