小泉首相の強運も日が経つにつれツキも落ち始め、耐震偽装事件、ホリエモン逮捕と騒然とする中で、小泉首相は一月二十日の施政方針演説で、米国産牛肉の輸入再開について「科学的知見を踏まえた」と胸を張ったが、皮肉な事に、その日に米国産牛肉に牛海綿状脳症の特定危険部位の混入が判明、政府は急きょ米国産牛肉の輸入を再び停止した。
狂牛病が、発覚してから米国産牛肉の輸入は安全性が確認されるまで禁止されたが、日本の牛肉禁止に米国の酪農家から、輸入の再開を求める声にも頑なに「食の安全性が確認されるまで」と拒否してきたが、アメリカ議会は日本の態度に反発経済制裁をチラつかせ、圧力を掛け続ける中で昨年十一月、ブッシュ大統領の来日を控え米国産牛肉の輸入再開のメドを探り始め、小泉首相のブッシュ大統領への手土産を用意せざるを得なくなり、小泉首相も十二月に輸入再開を決めた。
条件として「脳などの頭部や脊髄,背柱,回腸といった特定危険部位の除去や生後二十ヶ月以下の牛などの限定を条件」に輸入の再開で、駄目だと念を押していた脊骨が入っていたことに国民は、驚きを隠せない。米国産牛肉の輸入に当り米国の「検査のずさんさ」が、指摘され輸入再開を決定した政府の認識の甘さが、批判を受けるのも当然だが小泉首相は「再会されたばかりなのに残念だ」とは白々しい。
「脊骨は絶対駄目ですよ」との輸入の前提条件は、踏みにじられ米国の日本国民を舐めた条件順守軽視に強い不信感を抱かせアメリカ牛肉離れは、加速するだろう。アメリカ側は落度を認めたが、又、新たに検査体制の不備を払拭したと輸入再開を求めてくるが、落とした信頼の回復は難しく、昨年十二月に再開の結論を下した小泉首相の政治判断こそが重大なのに「そんなに責めなくてもいいんじゃないですか。責められるべきは米国側だ。なぜ日本が責められるのか、分らない」と責任転嫁に苛立ちは、想定外の出来事への対応に慌てふためく小泉首相の軽さが目立ってきた。


