昨秋の衆院選で民主党は惨敗を喫し、党再建に向けて戦略の見直しが論じられたが、具体案は不透明で,意気挙がる自民党の勢いに埋没感すら国民に与えている。
前原民主党代表は来年の党一地方選に向けて「都道府県議の倍増計画」を打ち出し、現在の335人の所属都道府県議を700人以上に倍増することを目標に足腰を強くして七月にも施行される参院選で保革逆転を狙う姿勢を打ち出した。
確かに民主党は都道府県議の獲得数は、自民党の五分の一にも満たない状況である。民主党の存在感の試金石とされる来夏の参院選こそ、勝たなければ民主党は、分裂の危機に陥る。昨年の十二月十六日~十七日には定期大会で、衆院選での深い反省と再生への決意を示した。
民主党の敗北は、都市の無党派層の取り込みの失敗で、過去の衆院選の勝利の上昇気流に乗じ安易な過信が、もたらした結果、小泉首相の単純な郵政民営化にイエス?かノーの選択肢に埋没されての敗北であった。 今後の課題では☆決定したことには責任をもつ党風の確立☆「国民の視点」からの骨太の対案・提言で、真の改革の旗を掲げる国会・政策対応☆めざすべき社会像の明確化☆攻める選挙対策と負けない選挙対策☆「最強の候補者軍団」づくりと地方組織の強化☆政権交代のためのリソースを集中投下する党改革と再建への意気込みを示しているが、衆院選で、大きく議席を失い政党交付金の激減は党の活動にも大きな影響を及ぼす中での政治活動は、縛られる事も予想される。
その中で一次公認を発表、次いで二次三次と発表されるが三重県で、揉めそうなのが、三重5区の候補者選びで、誰を自民党候補の三ツ矢憲生氏の対立候補にするかだ。
三重5区の選挙区は保守地盤で少子高齢化が進み、有権者の高齢化は自民党に有利な状況の中で、民主党は前々回、前回と金子洋一氏を候補者として擁立して連敗を喫した。
金子洋一氏は神奈川県出身で三重5区には馴染みは薄く、他の四つの選挙区と比較しても連合三重の組織力も弱いだけに三重5区の保守票の牙城の撃破は、難しい選挙区である。そうした状況を踏まえ金子洋一氏は、妻の出身地の伊勢市を基盤に出馬してきた結果、前々回は三ツ矢氏は約11万2千票,金子氏約7万2千票と約4万票の差が開いたが、昨秋の衆院選では三ツ矢氏約11万8千票、金子氏約8万4千票で差を縮め、小泉旋風に埋没した民主党敗北の中で金子氏は約1万2千票も上積みしていた。
惜敗率においても約72%は健闘した部類と賞賛される獲得数であった。
現在、民主党県連では三重5区からの擁立候補を模索していると云われるが、民主党の三重5区の候補を仮に金子氏と差し替えて擁立しても金子氏が、獲得した約8万4千票は至難である。民主党の党紀で二連敗した候補は、公認しない方針だと言うが、保守基盤が、強固な三重5区から出馬して二連敗と言うが、一年九ヶ月の間に二回の選挙での敗北ながら、二度目には着実に獲得票数を1万2千票も増やした実績を無視しては、民主党県連は、三重5区の選挙区事情音痴と言われてもやむを得ないだろう。
今後の成行を見渡せば、客観状況の変化の予想は出来る。三重5区の有権者数は約30万人,その有権者を分類すれば、伊勢市の約11万人と志摩市の約5万人に鳥羽市の約2万人で約18万人と三分の二近くを占めるが、大票田の伊勢市では、十一月施行の新伊勢市長での影響は、今後の衆院選に大きな影響を及ぼしそうな雰囲気が醸し出されようとしてきた。
伊勢市長選で三ツ矢憲生氏は、奥野英介旧小俣町長を全面的に支援した事から、旧藤波会の幹部の反発、加藤光徳市長へ票は、流れ辻三千宣旧二見町長支援した幹部の中にも三ツ矢離反も見えるなどの後遺症もあり、その票の流れから、その一部からも金子洋一氏が、票の取込める状況は生れつつある。
志摩市においても前々回より、昨秋の衆院選で約3千票近く嵩上げしており、戦略次第によって、幾分の票の積重ねは充分期待できる。
三ツ矢氏の金城湯池は、紀州路であるが,紀南では差を縮めた実績もあり、民主党は、この実績の評価次第だが、ゼロからのスタートは、金子洋一氏の積上げて来た実績や苦労を無駄にするものだ。
民主党では、地方の足腰を鍛えるために都道府県議らの倍増を狙って三重県でも「新政みえ」は、自民党が独占する志摩市でも候補者の擁立を図る方針だが、志摩市の保守系の基盤は固く、自民党系県議二人の後援会組織強化でも先陣を切るだけに余ほどの候補でなければ、苦戦は目に見えるだけに候補者選考でも苦しむであろう。
三重5区の衆院選挙区での候補の公認を早く決めて追撃態勢を整えるべきであろう。現状の三重5区の事情から推測するなら、三重5区の候補を金子洋一氏に早く決定させ、追撃態勢を整え、来春の統一地方選挙に臨み、後に次ぐ参院選で高橋千秋参院議員の再選に向け全力投球すべきであろう。民主党本部ですら前原代表の発言を巡り代表選も波乱含みだが民主党県連も三重5区の候補者を早く決めるべきで、民主党県連の迅速な決断が試されようとしている。


