民主党は来年の統一地方選に向け、都道府県県議の「議席倍増計画」に乗り出し、年明けに候補の擁立の数値目標を各都道府県に提示させ、現在の約335人の都道府県県議を倍以上の約700人に伸ばす計画で、統一地方選で県議の議席を倍増させる事によって足腰を鍛え、七月に施行される参院選への弾みを付ける狙いである。
民主党の党所属の都道府県議は現在、335人に対して自民党は1,591人と五倍近い開きがあり、前原代表は「地方議員が少ないために、国政選挙の終盤で競り負ける」との反省から「地域密着」した地方議員の増加に重点を置く方針を打ち出してきた。☆空白区の解消☆三人以上の選挙区には複数の候補を擁立☆できる限り女性候補の擁立する基本方針で挑むことになった。
昨秋の衆院選では郵政民営化の賛否を小泉首相に演出され、ワンフレーズ作戦の猫だましに翻弄され、民主党は壊滅的な敗北を喫したが、他の都道府県に比較して三重県は議席数を保った。
三重県議会の勢力図では、民主党を支援する「新政みえ」は最大会派で、来春の県議選で最少でも二十六議席以上獲得を目論み候補者の擁立を図ろうとしている。今から二年前には自民党県議団の代表は岩名秀樹氏であったが、昨年の正副議長選で、自民党の南勢地区選出の県議団から岩名秀樹代表の県議団運営に異論を挟み、代表の座からの追い落とし工作が、岩名秀樹氏の逆鱗に触れ、岩名秀樹、藤田正美両県議の脱会を招き慌てた自民党県議団は無所属MIEの四人が参加して自民・無所属・公明議員団を結成して「新政みえ」を凌駕して最大会派に返り咲き正副議長選に挑み山本教和氏を議長選に推挙した。
「新政みえ」は自民党県議団を脱会した岩名秀樹氏を議長候補の担ぎ上げ、山本教和氏との決戦投票に挑んだ結果、同数となり、くじ引きで、岩名秀樹氏が議長となり自無公の正副議長独占の野望を打ち砕き、昨年の正副議長では「新政みえ」に独占され、自民党県議団の執行部の政治力の衰退を伺わせ、意気消沈の印象さえ与えたが、昨秋の衆院選で自民党の圧勝で息を吹き返したのか?の試金石は来年の県議選に掛かってきた。
自無公対新政みえの第一ラウンドは五月の県議会役員選である。この役員選でもキャスチングボートを握るが未来塾の五人である。
未来塾の五人の県議は自民党党員であるが一昨年、昨年と自民党県議団と距離を置き「新政みえ」に漁夫の利を与えた事から、自民党県議団から厳しい処分を求める声も挙がったが「反党行為に当たらない」と自民党県連党紀委員会は決を降して一件落着を見たが今年の役員選で、未来塾の五人の行動は、見ものである。
未来塾は結成当時、議会改革、地域固有の問題解決、政治の信頼回復、自由な会派運営を掲げ、他会派との共闘は是々非々で臨むとしており、次期県議選挙区割りと定数問題でも「津市の分区」を主張する「新政みえ」案を拒否し、未来塾の主張を通し実現させるなど県議会での存在感を示したが、逆に自民党県議団の影は薄くなりがちである。
岩名秀樹氏が自民党県議団を脱会した後の自民党県議団には活気を無くしている。特に六期の中川正美氏、五期の山本教和氏、橋川犂也氏らのリーダーシップが問われる。
次期県議選まで一年少々となり、選挙態勢づくりも本格化してくるが、県議会の会派のこれまでの経過を辿れば「新政みえ」に翻弄される自無公に対して拮抗する両会派の間に属する未来塾は是々非々を標榜しながら、議会のキャスチングボート握る未来塾の図式で推移してきた。
「新政みえ」にしても自民党県議団にしても来春の県議選こそ過半数獲得の関ヶ原の戦いであろう。南勢地区では伊勢市である。度会郡の三町村が伊勢市となり、定員四人となったが、伊勢市には自民党の中川正美氏、「新政みえ」の森下隆生氏、中村進一氏、小俣町の藤田正美氏は未来塾で伊勢市からの出馬?度会郡からの出馬?と取り沙汰され度会郡から出馬すれば人気凋落の橋川犂也氏の引退説が流れる中で、先の伊勢市長選で善戦した辻三千宣旧二見町長の出馬も予想される。又、去就は不明ながら伊勢市長選で加藤光徳市長に惜敗した奥野英介旧小俣町長の動向にも注目が集まる。
鳥羽市は「新政みえ」の中村勝氏が補選で当選したが、昨秋の衆院選では民主党の金子洋一氏の応援に腰が引け三ツ矢憲生衆院議員後援会の圧力に屈し動きは鈍く、自分の利害を優先させた「自分党」だと非難を受け、雪辱を喫して水谷重郎氏の再挑戦も興味を呼びそうで、市内では水谷夫人なら波乱も起きそうだと予想する御仁もあって中村勝氏も油断は出来ない。
問題は志摩市選挙区である。現在、自民党の山本教和氏、未来塾の中嶋年規氏と自民党の独占区だが、過半数制覇を狙う「新政みえ」としては、独占区に風穴を通し自民の一角を崩したいが、二人と互角に戦える候補の擁立が出来るかである。志摩市は保守系の基盤は強固で対抗馬の擁立は慎重にならざるを得ないが、穴目として民主党が掲げる女性候補が実現したら台風の目の存在となろう。
小泉首相の政策は弱者切捨ての推進で「勝ち組」「負け組」の分離であり、この傾向は地方自治体にまで及び三重県では「勝ち組」は北勢地域とシャープの進出で活気のある伊賀地域、やや健闘組の中勢で「負け組」の筆頭は三重5区地域である。経済の活性は、奪われ最も活力を提供してくれる就業人口の激減から高齢化は進み、人口の流失では志摩市が一番多いのである。
その癖に志摩市の市職員の数だけは他の自治体と比較にならないほどの職員を抱え、政策推進も侭成らず惰性の中で唯々諾々では志摩市の活性化は難しい事であろう。人口の流失の根本は雇用問題であり、少子化対策の視野に入れた政策の推進も本格化すべき時は今である。
日本の景気回復は成ったと言うが、志摩市の景気は冷え込み、好景気の体感は全然ないことから、市民は政治家主導の景気対策の財政出動や雇用問題に期待を掛けていることを知って頂きたいものである。


