苦しい年金生活者から国会議員互助年金制度は垂涎の的でありながら、厳しい批判の対象でもあった。国会議員互助年金も引退後の老後を心配して反対を唱えるも、先の衆院選で圧勝した小泉首相の鶴の一声で決ったが、国会議員互助年金より危惧されているのは、地方議員の年金であるとの声は、日毎に高まってきた。
先ず、平成の大合併によって、市議会や町議の引退が大幅に増え受給するOB議員が多いのに対して、保険を支払う現職議員の数は少なくなり、財政の悪化は目に見えてきた。
市議の現職は2万3602人なのに、受給されるOB議員は3万7890人と支払う議員より、受け取るOBの方が約1万4000人も多く、町議では現職2万7690人なのに受給されるOB議員は倍近い5万2892人である。
地方議員年金は都道府県、市議、町村議の三つの共済会に分けて運営され、議員の標準報酬によって保険料が決っており在職十二年で受給資格を得て、原則65才から支給されてきたが、十年前から市議共済は赤字で、六年前から市議共済会は単年度の赤字で、昨年だけでも60億円の赤字では安閑としてはおれない。
共済会は、これまで運営できたのは過去の積立金を取り崩しての運営も三年後には、頼みの積立金も底を突く状況まで追い込まれ今こそ、真剣に市議共済会の存亡の危機を迎えたが、果たして共済会に危機感は有るのであろうか?
地方議員年金は、国会議員年金に順ずる形で創設されたが、国会議員互助年金が、来年の通常国会に出され廃止と決れば、当然地方議員年金制度の見直し論議は高まってくる。
只でさえ地方財政の悪化に歯止めは掛からず、年金制度に手を付けなければ、自治体の財政に大きな負担となるだけに、総務省では黙視出来ず検討会で論議に入っているが、大筋では、議員年金の廃止の流れは止めようがない状況である。
小泉首相は、公務員の総人件費の削減を打ち出したが、議員年金の財政状況から、地方議員も痛みを分かち合い年金廃止論は高まってくる。
地方議員年金の見直しは一昨年から給付と負担など論議されたが中途半端に終わり、相次ぐ合併で、現職議員の支払う側の保険料より、引退議員の受け取る年金の方が、遥かに多く三共済に自治体から約40%の補填を受けているが、このままでは市町村共済の破綻は一目瞭然である。
市議会三期、十二年務めれば、年金の受給額は約140万円以上であるが、庶民は延々と四十年掛けて受け取る国民年金は、約80万円では、不公平感を覚える住民も多く、公的資金の補助を受けている事への反発も強いことも無視できない。
団塊の世代も受給時代を迎えるのに若い世代に年金未納者が増大する現状では年金財政の破綻は確実で、志摩しを例にしても合併特例在任で今年の十月までの市議75人が、26人となり掛け金を払う議員より、受け取る元議員の方が多くては収支のバランスは崩れてきた。庶民に痛みを分け合う前に政治家も痛みを分かち合う時代の到来かも知れない。


